『ソクラテスリスニング』を用いた『再現』にはレベル(段階)があります。
『ソクラテスリスニング』を用いた『再現』のレベル(段階)
ⓐ 日本語だけで『再現』
英語は『音に乗っている情報の流れ』をつかめ!⑦(セクレタリアト)でやった感じですね。『ソクラテスリスニング』をはじめたばかりの人におすすめです。2018年度第3回 英検準2級 リスニング問題 第3部(No. 21)ならこうなるでしょうか:
話し手:タケヒロくんがイギリスに交換留学生としていたときにですね…。
聞き手:イギリスにいたんですね。そのとき何をしたんですか?
話し手:料理教室に通ったんですよ。
聞き手:料理教室ですか。交換留学生がなぜ料理教室に通ったんですか?
話し手:彼はわかったからですよ。
聞き手:何がわかったんですか?
話し手:料理の手順を英語で聞いたりすることが英語の上達に役立つってことが。
聞き手:それはいいですね!
話し手:彼はまた食べ物も楽しんだんですよ。
聞き手:どんな食べ物ですか?
話し手:彼や料理教室のクラスメイトが作った食べ物ですよ。
いかがでしょうか。ⓐ は 英検準1級 リスニング問題 第2部 でも使えます。というか準1級 リスニング問題 第2部 ではこのあとの ⓑ ⓒ ⓓ で述べるような『再現』は難しいので、ⓐ を使うことをおすすめします。
ⓑ 日本語と英語のハイブリッドで『再現』
ⓐ と ⓒ の橋渡し的な『再現』です。ⓐ で慣れてきたら『対話(問答)』に英語を混ぜます。
話し手:タケヒロが England で exchange student としていたときにですね…。
聞き手:イギリスにいたんですね。そのとき何をしたんですか?
話し手:Cooking class に join したんですよ。
聞き手:Cooking class? WHY?
イメージ的には ルー大柴さん と 厚切りジェイソンさん になりきる感じですね。ただ、スクリプト(台本)で述べられていた単語(表現)を使うのがポイントです。つまり、『Cooking class に go したんですよ』はダメだということです。この ⓑ は 英検2級 リスニング問題 第2部 でも(できる人は 英検準1級 リスニング問題 第2部 でも) 使えます。
ⓒ 使う単語や表現は違ってもいいので英語のみで『再現』する
前々回のエントリーで紹介した Dictogloss っぽい感じです。つまり "he went to a cooking class" でも OK ということです。Dictogloss はグループで話し合いながらやりますが、こちらは一人でやります。
ⓓ 英語で一字一句違えずに完全に『再現』する
『対話(問答)』の記憶を頼りに、文字通り『一字一句』違えずに『再現』 します。かなりハードルは高いですが、決して不可能ではありません。英検準2級 リスニング問題 第3部 でやるのがベストです。持てるスキルすべてを使ってやってください。過去のエントリーに出てきた生徒のように『ヴィジュアル化』してもいいです。音楽が得意な人は『耳コピ』をする感覚でリズムをおぼえてしまいましょう(足りないところをリズムで補えたりします)。もちろん『記憶の宮殿』を使っても構いません。なお、自分としてはいちばん有効なスキルは文法知識に基づく分析力ではないかと考えています。これについてはまたどこかで PAM の Analysis の話として述べたいと思います。
そして『ソクラテスリーディング』へ…
これまで述べてきたことを文字(テキスト)を使ってやれば『ソクラテスリーディング』の練習になります。まずは 英検準2級 リスニング問題 第3部 のスクリプト(台本)を読んで日本語で再現する、ということからスタートしましょう。慣れてきたら普通の長文読解問題の長文です。英検3級 の 3Cくらいからスタートするのがいいでしょう。ダラダラ時間をかけるのではなく、どのくらいの WPM で読みたいかから逆算して時間を決めて読んだ方が効果的です。