ある日 Jennifer が "How do you say 'My name is Jennifer.' in Japanese?" と聞いてきたので、「わ た し の な ま え は ジェ ニ ファー で す」と答えたところ、彼女は満面の笑みを浮かべて「わたーしのな まーえは Jennifer でーす」とリズミカルに発声しました。
川越先生や服部先生の本を読んでわかったことは、日本語は『モーラ拍リズム』を持つ言語であるのに対し、英語は『強勢拍リズム』を持つ言語であるとのことです。『日本語にはリズムがない』というよりも『日本語は英語とは異なるリズムを持っている』と言う方がが正しいことになりそうです。
「わ た し の な ま え は ジェ ニ ファー で す」というのが『モーラ拍リズム』で、「わたーしのな まーえは Jennifer でーす」が『強勢拍リズム』になるでしょうか。
なんとなくわかってきました。日本人はこの逆をやっているんです。日本人は強勢拍リズムである英語をモーラ拍リズムにあてはめて話しているのです(しかも、これまでに述べてきたように発音がよくないときています)。
前回のエントリーでも書きましたが、Jennifer は「そのリズム(= 日本語のリズム;モーラ拍リズム)じゃ何を言ってるのかわからない」と言ってました。どうやら英語ネイティヴは自分の言語が本来のリズムとは異なったリズムで発せられると理解しにくくなるようです。ある研究結果によると、A. 発音は悪いけどリズムがいい と B. 発音はいいけどリズムが悪い とでは B の方が理解されにくいとのことです(なぜそうなるのかはとりあえず放っておきます)。
とするならば、『強勢拍リズム』の仕組みをきちんと理解し、英語を話すときは意識的に『モーラ拍リズム』を捨てて『強勢拍リズム』で話すことができるようになれば、英語ネイティヴとスムーズなコミュニケーションをとることができるようになりそうです。