「キミの英語は小学生レベルだね」
高校2年生のはじめにイギリスから帰国し、編入した日本の高校の教師に言われたセリフです。「そんなんじゃ日本の大学入試は絶対に無理だよ」とも言われました。容赦ないです。
たいていの帰国子女なら「日本の英語教師ごとき(!)にそんなこと言われる筋合いはない」と言いたくなるところですが、自分は違いました。
それは、ある日こんなやりとりがあったからです:
教師:Mary loves Tom more than ( ). のカッコに『私』を入れなさい。
自分:me に決まってますよね。
教師:だからキミは小学生レベルだと言ってるんだ。
自分:?
教師:『私』が女子だったとしても me でいいのか?
自分:?
教師:質問を変えよう。Mary is taller than ( ). のカッコに『私』を入れなさい。
自分:me に決まってますよね。
教師:確かに口語では me だ。しかし、文法的には I でも問題ない。
自分:Mary is taller than I. なんて聞いたことないです。気持ち悪いです。
教師:それでは Mary is taller than I am. だったら?
自分:それならそれほど気持ち悪くないです。
教師:それではさきほどの問題の答えはどうなる?
自分:!
『自分が聞いたこと(読んだこと)のある範囲だけでなんとなく答えるのではなく、きちんと文法的に考えて答えなさい』
直接的にはおっしゃいませんでしたが、自分はそう言われたと思いました。あとで聞いたのですが、『語彙力が小学生レベル』ということでもあったそうです。
このやりとりがあった後、それまでフィーリングで解いていたのを悔い改め(?)、きちんと文法的に考えるようにし、日本の大学にも無事合格しました。